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TOKYO HARD ENDURO VIBES

セロー250にシンコー216MX SXを履かせる

巷で話題のシンコー216MXとSXをセロー250に履かせてみました。
 
セロー250のリアはチューブレスホイールなので、IRCツーリストなどのトラタイヤを履く際は、楽に超低圧での運用ができ勝手がいいのですが、オフロードタイヤは基本チューブタイヤなのでその選択肢自体はかなり狭まってしまいます。
 
 
もちろんチューブタイヤでもチューブを入れて履かせることもできますが、問題になるのがビードストッパーの有無。
 
ビードストッパーを入れてチューブタイヤを低圧で運用するには文字通りホイールに穴を開けなくてはなりません。
 
割り切ってセローのチューブレスホイールに穴あけ加工している人も結構います。が、そうなると折角のチューブレスホイールがそうではなくなってしまうので踏み切るには結構悩ましいところだと思います。スペアホイールがあれば楽なんですけどね。
 
 
そこで出てくる選択肢がシンコー216MX/SX。チューブレスタイヤながらレースで使用できる性能を有した、セローの救済措置のような(?)エンデューロタイヤです。
 
 
 

新しめのタイヤのようでまだ情報が少ないです。ダートバイクプラスのブログにいくつか記事があります。

どうやら "ゴールデンタイヤのGT216をベースに開発されたFIM規格適合のエンデューロタイヤ" とのことです。
 
FIMタイヤの中で究極の性能を目指したとあり、OEMで培ったコンパウンドを使用しているようでかなり期待感があります。FIM規格なので前後共に公道走行可です。
 
 
SXはリアのみのラインナップで、MXよりもコンパウンドが柔らかいハード用のタイヤということです。 
 
"難所系エンデューロで高い性能を発揮。速度域の低い、走破難易度の高いシチュエーションで進化を発揮するタイヤ"  と説明されています。
 
その辺の期待感もあって、リアはSXを、フロントはMXを選択しました。これが後に大きな問題を生むのですがそれは後述…。

 
 
うっかりしていて新品状態のタイヤを撮るのを忘れていましたのでダープラ公式ブログの画像を拝借。太さはこんな感じです。
 
 
 
サイズは140/ 80-18 と表記上はかなり太い感じですが、問い合わせたところ、実測は120サイズとほぼ同じとのこと。実際に組んでみると多少太めではありますが、セロー250のクリアランスに問題はありませんでした。
 
チューブレスなんで組む前の素の状態だとビード部分が広がってかなり太く見えます。
 
 
チェーンもIRCツーリストを履いていた際のコマ数で問題ありませんでした。
この辺の情報って実際に組んでみないと分からないから結構重要だったりしますよね。
 
 
5時間レースを終えた直後のリアのSXです。粘度質の路面も走ったので土が変色して緑色になっています。
 
 
 

SXのコンパウンドはかなり柔らかめで、ゲコタほどではないですがぐいっと指で曲がるほどです。
 
ハード系の為に…と、この柔らかめのSXにしたのですが、出場した5時間レースが、岩が多い且つ結構スピードレンジの高いコースだったので一瞬でブロックがボロボロになったり、タイヤ表面に亀裂が出たりしました……失敗した。
 
 
でもブロックが飛ぶことはなかったです。単にライダーの速度域が足りないのかもしれませんが。空気圧は0.7程で運用しました。


 
レース後の様子。

FIM規格ゆえ、公道走行可表記は分かりますが、リアSXの公道走行はかなり厳しいですね。アスファルト走ったら一瞬で削り尽きてしまいそうです。
 

フロントのMXはSXよりも全然硬い感じでした。感覚ではVE35よりも少し硬めな感じでしょうか。

 
次回8時間のエンデューロレースでも前後このタイヤで臨むので、ライフの減り具合の感じも忘れないように写真に撮っておこうと思います。(多分忘れる)

 
余談ですが、コンプレッサー無し人間でも、セルフスタンドのコンプレッサーでビード上げることを覚えると本当にチューブレスは楽ですね。ボンっつって。気持ちいい。