KTM125EXCにラジエーター冷却ファンを装着する
Summary
- 冷却ファンの選定
- 電源の確保と装着例
ラジエーターファンの必要性
今回はMY12の125EXCにラジエーターファンを装着します。
基本的に250cc以上の排気量に比べると、クーラントを噴くほどの熱を持ちにくい125ではありますが、ことハードエンデューロのレースに関しては、イゴりに次ぐイゴりで125でも噴くシチュエーションがあります。いや、ありました。
まあ下手くそなだけじゃん。ってことなんですが、それは置いといて、噴くんだったら対策をしようってことです。
なので今回は冷却効率を高める為にも冷却ファンを装着します。
別体式電源を検討
125EXCに関しては、バッテリーの搭載がありません。ファンを回す程度の電気ならハーネスから取ることもできると思いますが、直流を探して純正配線を加工するのが億劫だったのと、エンジンOFFの時にも回っていて欲しいので、乾電池式の外部電源でファンを接続します。
また、とりあえずレース時くらいしか出番はなさそうなので、必要ない時は取り外せた方が良いかと。他車種にもポン付けできるし、そう考えると外部電源にするメリットは大きそうです。
この辺の知見に関しては、和田ポンさんのブログのこの記事を参考にさせて貰いました。
最近和田屋のTwitterアカウントを開設して、あまりにも勝手が分かっている立ち回りで、異次元のTwitter力を発揮している和田ポンさん、よくブログを拝見しております。
使用したものたち
ファン
ファンは80mmのPCファンを使用しました。ラジエーターの横幅が110mm弱くらいだったので程よい大きさだと思います。
PCファンはAmazonで探しても無限にモノが出て来るわけですが、PCケースにつけるようなLED装飾付きや、回転数調整など、ややこしい機能は一切いらないので、とにかくパワーがありそうでタフそうなものを探していました。
採用したのがこちら。オウルテックの8cm PCファン
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中華製で数百円のものも多々あるのですが、なんとなく信頼感があったのでこの製品にしました。山洋電機という会社が作っています。
2000rpmとのことですが、中華ファンの2200rpmとかよりも全然パワフルだという旨がレビューで散見されました。私が買ったやつは、2年間の保証付きなんて書いてありますがバイクでの使用なので全く期待しない方がいいでしょう。とにかく壊れずに元気に回ってくれれば良いのです。厚さが15mmで薄型なのも良いですね。
電源
電源は単3乾電池を直列で8本繋ぐケース型のにしました。いわゆるスマホのモバブのような、DC12Vを出力できるリチウムバッテリーでも良かったのですが、結構値が張る感じがあったので乾電池式にしました。ケースがAmazonで300円くらいで買えます。
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スイッチ
あとはスイッチですね。一応手元でON/OFFできるようにしたいので、これまたAmazonで売ってた汎用のスイッチを買ってみました。
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あとは手持ちの適当な配線コードとギボシで繋げ合わせるだけです。
あまりにも単純な構造なので配線図等描きませんが、電池ケースから出る配線からスイッチを経由し、ファンへ。そしてファンから電池ケースに戻すように配線しました。
取り付け
電池のケースは、セルつきのEXCではバッテリーの格納箇所になっている、シート下のスペースに置きます。
…と、思いましたがそもそもバッテリーの搭載がないのでバッテリーを置くためのプラのステーみたいなものもないんですね。なので、ウエスで包んでふんわりさせて (?)、サイドカバー裏あたりのスペースにピタッと置いて、タイラップと養生テープで固定しました。
ハード系のレース時しかつけない想定ですし、まあビクともしないんでとりあえず良いでしょう。
ファンはとりあえず片肺のみで、左右どちらでもいいとは思うのですが、とりあえず右側に設置しました。ここもみんな大好きタイラップで適当に取り付けます。
スイッチは本来ハンドルに付けたかったですが、RENTHAL ツインウォールの為、スペースがシビア…。なのでメーターのウィンカーインジケーターのところに設置しました。ツインウォール強靭なハンドルでいいんですが、以外とスイッチ系の取り回しが難しいですね。
そういえば、電池ケースの中はPanasonicのEVOLTA 8本(単3)です。電池性能の比較記事やらみても、やっぱりパワー・寿命共にEVOLTAが最強ですね。充電式のものも検討しましたが絶対前日に充電するの忘れるだろうなと思ってやめました。ちょっと値は張りますがEVOLTAと心中します。
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電池ケースからの配線が2.1×5.5mmのDC(オス)になってたんで、DCプラグのままの方が取り外しが楽そうだと思い、変換ケーブルを買いました。こんなのです。
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配線をビニテで養生したりして完了。
そしてスイッチを入れると… フォ〜〜〜と若干心許ない音で回ってます。大丈夫か!?頼む。
ファン自体に風がいく方向が小さく書いてありまして、前に吹き出しちゃうと走行風とぶつかることになるので、ラジエーター後ろにつける場合は吸い込む方向になっているかを要確認です。
こんな感じで約2000円ほどでファンを取り付けられました。水や泥などでファンがダメになっても、まあ新しいのを買えばいいやと思える金額ですね。
結果
本稿の方式で125EXC'12とTE125'16の二台にPCファンを装着し、来る日野ハードエンデューロ・ミディアムクラスに臨みました…が、
効果覿面、どちらも一度もクーラントを噴かずに完走できました。
サーモの除去も合わせて対策したので、そちらの効果もあったかもしれません。 funairacing.hatenablog.com
もしくは単に技術が上がったか。いずれにせよ、レースでも噴かないように冷却部分を強化できました。
次回 125EXC系エンジン腰上OH