FUNAI RACING POST

Enduroな部活動日誌

ブログタイトル

動画制作で使用している機材の紹介


HINO HARD ENDURO 2018 春の陣|FUNAI RACING

FUNAI RACINGではレースや練習風景の動画を制作し、YouTubeで公開しています。

その動画のほとんどが、メンバーの@うんぽこが手がけたものですが、撮影に関しては他のメンバーも協力したりしています。

今回は、我々がどのような機材を使って動画を撮影し、制作しているのかを紹介したいと思います。同じように動画を制作したい方の参考になれば幸いです。

一眼レフ

Canon EOS 6D

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現在メインで使用しているカメラです。キヤノンが出した軽量フルサイズ一眼レフ、Canon EOS 6D

一眼レフカメラで映像作品を撮る」という概念を生み出したCanon 5D2の次世代、5D3と同じセンサーと画像処理エンジンを積みながら、重量わずか約680 g(本体のみ)という軽量化を実現したエポックメイキングなカメラ。

野外に持ち出しての動きながらの撮影が多いので、フルサイズ機の中でも軽量な6Dは動画撮影に向いています。

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 6Dボディ EOS6D

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 6Dボディ EOS6D

Panasonic LUMIX GH4

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Panasonicが誇るミラーレス一眼、LUMIX GH4。

サブとして運用しているカメラで、メンバーが撮影の補助に使用しています。

動画撮影に性能を特化したシリーズで、最新機種のGH5も含め、動画撮影に定評のあるカメラです。

マイクロフォーサーズセンサーながら、高精細な映像を撮ることができます。軽量かつ、防滴防塵の堅牢なボディも良いです。

動画を撮るにあたっての撮影・出力設定が豊富で、バリアングル液晶でのタッチパネルフォーカスなど、素人が持っても直感的にそれなりの動画を撮れる内容になっています。

なぜ一眼レフを使っているのか?

高画質であり、狙った映像をピンポイントで撮ることができるので、映像に作家性を持たせることができるから、と考えています。

動画撮影というと、運動会の撮影で定番なハンディカム等のビデオカメラのイメージも強いと思います。

長時間撮影の記録目的であれば、ビデオカメラが最適かと思いますが、後からカッコよく編集した動画を作りたい、という場合には、シーンとして切り取る力がある一眼レフカメラでの撮影が良いと思います。

フルサイズ機を選ぶ理由

ご存知の方も多いと思いますが、カメラにはセンサーサイズという物理的な種別があります。フルサイズ、APS-Cマイクロフォーサーズなどです。

少々乱暴な言い方をすれば、センサーサイズが大きければ大きいほど画質が良くなると言っていいでしょう。異なるセンサーサイズのカメラで、同じ画素数の写真を撮っても、フルサイズで撮った方が一般的に綺麗に写るのは、物理的にセンサーが大きいこと(より多くの光を取り込めること)から来るわけです。

また、センサーサイズが大きいメリットとしては、高感度耐性が上がって暗いシチュエーションに強くなる点、ボケが際立ち、エモい写真・映像が撮れることにあるでしょう。

上記のような理由から、フルサイズ一眼レフをメインで使っていますが、映像制作にフルサイズを持ち込むのは一長一短あるので、このセンサーサイズを使えば正解といったものもないと思います。

私の場合、撮ろうとしている画のイメージを実現するために最適なのがフルサイズ一眼レフだったため使用しています。

センサーサイズが大きいデメリットもある。

センサーサイズが大きいほどカメラ本体の重量も増す傾向にあるため、常にフォーカスをコントロールしながらカメラをホールドし続ける映像撮影においては、重いカメラはボディブローのようにカメラマンの体力を奪っていきます。

また、センサーサイズが大きいほどボケ感を得やすい反面、狙った動体に常にフォーカスを合わせつづける技術と集中力が必要とされます。

このような要因からも、映像制作においてはフルサイズが大正義とは言い切れず、被写体や作品の方向性によって使うカメラを変えていくのがいいでしょう。

ネットでのレビューが全てではないので、その方が最終的に自身の作品に対して納得がいくと思います。

レンズ

Canon

EF 24-105mm F4L IS USM

Canon 標準ズームレンズ EF24-105mm F4L IS USM フルサイズ対応

Canon 標準ズームレンズ EF24-105mm F4L IS USM フルサイズ対応


EF 50mm F1.8 STM

Canon 単焦点レンズ EF50mm F1.4 USM フルサイズ対応

Canon 単焦点レンズ EF50mm F1.4 USM フルサイズ対応


SAMYANG 85mm F1.4

ほとんど24-105mmを使用しています。

24-105mmは標準ズームと呼ばれ、広角から中望遠まで対応できるズームレンズです。

写真と違って被写体が動く屋外の映像制作においては、静止画と違ってレンズを交換していると間に合わない場合が多いので、シチュエーションによってすぐ画角を切り替えられるようにズームレンズを使用しています。

そもそも、ラン&ガンスタイルで撮る場合にはレンズを何本も持ち運ぶのがダルいので、なるべくミニマルな機材構成で臨みたいものです。

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※上位互換にf2.8 24-105がありますが、重量があるので選択肢から外しました。あと値段も高い。当然良いレンズですが、それ以上に軽さは正義。(スタジオ撮影や、オペレーターが別にいるとか…そういう贅沢な状況であれば使いたいですね。。)

LUMIX

LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.

GH4に使用しているレンズ。6DでF値通しのレンズを使用しているため、こちらもF通しのレンズに合わせました。

マイクロフォーサーズはZUIKOレンズやパナライカなど色々と魅力的なレンズも多いですが、GH4はオリンパス機やGH5にあるような本体手ブレ補正がないので手ブレ補正付きレンズが欲しかった点、標準ズームで防滴防塵、前述したF値通しである点、等の条件を考えたらコスパ的にこのレンズになりました。

GoPro

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HERO5 and Session

【国内正規品】 GoPro アクションカメラ HERO5 Black CHDHX-502

【国内正規品】 GoPro アクションカメラ HERO5 Black CHDHX-502

オンボードの撮影には不可欠なアクションカム。我々はGoPro HERO5とHERO5 Sessionを使用しています。

バイクに乗ってるシーンに限ると

  • 撮りっぱなし想定→バッテリー交換ができるHERO5
  • 要所要所でカメラを回すスタイル→Session。軽さは正義。

といった具合に長所があります。

ですがレース等なるとバッテリーの交換は実質不可能なため、軽量で小型の為、マウントの方法も選びやすいSessionの優位性は高まります。

Sessionの場合、バッテリー問題を気にするなら、スマホ用などのモバイルバッテリーから給電しながらの運用が必要になってきます。

複数人で使い分けている中では、それぞれの設定も影響しますが、Sessionの方が電池持ちはいいです。

GoProのマウントの方法については過去にこの記事で書いています。

funairacing.hatenablog.com

動画制作としての編集想定の場合、撮影後のデータ容量の保管場所問題、映像のチェックに充てる時間もバカにならないので、要所要所で回すスタイルが推奨です。

※FUNAI RACINGの映像の場合、メンバー全員がGoProを回すと、1レース当たり、軽く100GBを超える容量になるので、各人に使えそうなシーンだけを抽出してもらい、データを一箇所に集約しています。

GoProの設定など

設定は1080p 60fpsがいいでしょう。最近のGoProは4K撮影も可能ですが、容量がアホみたいに増加するのと、そもそも編集段階でマシンの処理が追いつかないのでフルHD固定です。

編集段階でスローにするなどの調整を見越して、フレームレートは30fpsではなく60fpsに。iPhoneを60fpsにしているので、それに合わせる意味合いもあります。

Protune (プロチューン) モード

GoProは上記で記載したような基本設定さえ施してあれば、ある程度綺麗な映像が撮影できます。

しかし、より手の込んだ編集をしたい、より一層綺麗な画質で残したい、という場合はHERO5から実装された(※たぶん…要確認)プロチューンモードを使用すると、より細かく設定変更できるようになります。

具体的な設定項目については、公式サイトをはじめ、様々な方がインターネット上に公開しているので、一度調べてみると分かりやすいです。その辺の詳細な話は本稿では割愛しますが、オフロードバイク、とくに大自然の中を走るエンデューロシーンに限った話をすると…

カラー

プロチューンの "GoPro カラー" で通常よりも彩度が高めの映像が撮影できる。

カラフルなオフロードウェアやイカしたグラフィックのマシン、新緑のウッズセクションや水滴る岩盤セクションなど、様々な色が映り込むのを鮮やかに残すという点では、通常モードよりも綺麗に撮れるのでメモリーカードとバッテリーに余裕があればおすすめです。 (ただし、データ容量が増え、撮影可能時間が減るので注意。)

糸魚川シーサイドバレー、三宅島エンデューロのように、水平線を望む壮大なパノラマが映り込む想定であれば是非ともオンにしておきたいですね。

プロチューンのフラットモードは、後から他の機器で撮った映像と、彩度や明度などを合わせて調整する前提のモードで、撮って出しでは使えないようなデータで出力されます。編集をしない or 色調補正ができないソフトウェアを使用している場合には、使用しない方が無難です。


ISOやシャッタースピードの設定例

その他、ISOやシャッタースピードが変更できます。

これはGoProというよりカメラの基礎知識になるので、より詳しく知りたい場合はカメラの知識としての検索をおすすめします。

限定した例ですが、例えば、"リアタイヤに巻き上げられる砂煙" とか "吹き飛ぶ木片""水飛沫" などを綺麗に撮りたい場合、シャッタースピードを400〜800くらいに設定するのが良いです。その場合、映像が暗くなるので、ISO感度をアップして補完する必要があります。

ただし、シャッタースピードもISOも数値を固定すると、画面の明るさがオートで変わらず、例えば、だだっ広くて太陽光バキバキのセクションから、薄暗いウッズ区間に入った瞬間に、周囲の明るさが足らずに画面が真っ暗になるなども起こり得るので、シチュエーションを考えて使うことが必要です。

↓転倒後のリカバリーでイキった番田メンバーも、転けただけなのになんとなくかっこよく映る。これがシャッタースピード100とかだと砂塵の動きが滑らかになりすぎてモワッとした感じで映ってくるはずです。

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↓リアスライドで木片を吹き飛ばすエンデューロライダーも破壊神に見えてくる
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ドローン

DJI Mavic Air

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www.dji.com

兄貴分のMavic Proもありますが、「軽さは正義」の哲学に則り、弟分でコンパクトなMavic Airを選択。

まだ修行中につき、稼働タイミングは限られています。

センサーサイズもiPhoneと同じくらいなので、そこまで画質は気にせず、「別アングルで編集素材が増えればいいかなー」なんて当初は考えていましたが、実際に撮ってみると、暗所ノイズは少ないわ、色乗りも綺麗だわ、スタビライザー搭載で映像は安定しているわ で良い意味で混乱しています。

中級クラスの一眼レフが軽く買えてしまう金額ですが、値段に見合うだけの価値がある逸品です。

ちなみにDJIのドローンは飛ばさなくても手持ちでカメラ録画できるので、手持ちでスタビライザー+カメラとして運用しても問題ありません。実はコレ一台で大抵の映像は撮れてしまうのではないかと思っています。

マイク

RODEのガンマイクを使用。映像制作というと画に気が取られがちですが、音でだいぶ印象が変わります。

使っている機材に装着が許されるのであれば、外部マイクは装着したほうがいいでしょう。一眼レフだけでなく、iPhoneでもGoProにも対応する外部マイクが付けられるので、予算が許せば是非おすすめしたい機材です。

スタビライザー

FeiyuTech α2000

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ただでさえ高品質な映像が撮影できる一眼レフ。

ただ、望遠側で撮影している時などは、カメラやレンズに手ブレ補正が入っていても、どうしても細かい揺れが入り込んでしまいます。

そういった手ブレ映像を安定させるための最終兵器。ジンバルにはヤジロベエ式など複数のタイプがありますが、調整時間を考えると、電動ジンバルが1番楽だと思います。

機材がかさばるのと、カメラをセットしたり外したりなど手間取ることもあるので、今のところ稼働率は低め。

多少の手ブレであれば、編集ソフト側で補正できるのと、移動ショットはなるべく広角で撮影する筋肉スタビライザーを活用するネックホールドを活用するなど、人間側の工夫と技術で、頑張ればカバーできる部分でもあります。

バッグ

エンデュランスを使用。

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endurancecamera.jp

現状持ち運ぶ機材がそんなに多くない&2気室なので数泊の旅行でも荷物を突っ込んでコンパクトなラゲッジを構築できます。メインの収納スペースの他にポケット等が多いのも使いやすいです。ラップトップのPCも収納できます。

トレールバイクでのロングツーリングや、砂岩地帯を走行するようなアドベンチャーツーリングでもコレ一つでカバー可能。

ただし、どのカメラバックを使ったとしても機材を詰め込むと重くなるのは避けられないので、場合によってはキャリーケースを使うなどしないと腰を痛める危険も…

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※ドローンとかスタビはさすがに専用ケースを使います。

周辺小物(ストラップ等)

山に入ったりするならストラップは欲しいところです。

移動中の疲労も軽減しますし、ネックホールドに使ったり、簡易的なスライダーとしても使えます。

ただ手持ち撮影中は邪魔なので、アンカーリンクスのような取り外しが容易なストラップを装着すると幸せになれます。

【国内正規品】PeakDesign ピークデザイン アンカーリンクス AL-3

【国内正規品】PeakDesign ピークデザイン アンカーリンクス AL-3

yamasha.net

iPhone

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実は1番稼働率が高いカメラ。

とにかく、皆が常に手に持っていて、すぐ撮影できるという点において最強のカメラです。

iPhone同士だとすぐにAir Dropでファイルの劣化なく送り合いができて良いですね。

最近のスマートフォンのカメラの進化はもの凄いものがあります。バイクなど動体撮影につかうのであれば、設定画面>カメラ設定を「1920×1080 60fps」に変更しておくと幸せになれます。

動画素材に使うのであれば、横向きで撮る癖を付けておくと良いです。実際、あらゆるディスプレイや、再生するメディアのプラットフォームは縦向きではないので、縦向きで良い映像が撮れても編集では使えないことがほとんどです。インスタのストーリーくらいでしょうか。縦のままいけるのは。

編集機材

PC

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MacBookPro

www.apple.com

OSの問題は完全に好みと宗教なので、あまり深入りはしません。

個人的にはMacを好んで使っているので、その前提での話ですが、動画制作をするのであれば、MacBookProくらいの性能のものがいいでしょう。

勿論、どんなPCでも同様の作業はできますが、動画制作の作業はPCのリソースに多大な負荷がかかるので、作業の快適性という意味でも高性能に越したことはありません。

4K素材を編集レベルになると、MacProやiMacProのレベルにならないと話にならないと思いますが、一般的なフルHDの素材であれば、MacBookProで必要十分です。現場でデータを吸ってクイックに編集できたりと、ラップトップである恩恵は計り知れません。

MacBookProであれば、動画の編集に使うなら、画面の大きさ的にも15インチモデルが良いですが、どうしても13インチがいい場合は、メモリだけは16GB (最大積載) にしましょう。15インチであれば、吊るしのものでも16GB搭載しています。

ソフトウェア

Adobe Premiere Pro

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ソフトはAdobeのPremiere Proを使用しています。

www.adobe.com

ソフトに関しても、無料・有料を含めて色々なものがあるので、お財布事情と好みで良いかと思います。が、やはり有料の有名どこのものは機能も多いので多彩な編集ができるメリットがあるでしょう。

初めは無料のソフトで良いかと思いますが、動画を編集するという大枠は同じであっても、ソフト毎に操作の仕方も異なってくるため、一旦詳しくなったソフトから乗り換えるのは意外と学習コストがかかったりします。

いずれは有料のソフトで…という方は、はじめからそのソフトを使った方が長期的に見て幸せになれるかもしれません。

無料のものだと、GoProが公式で出している、GoPro Studioや、Quik等が直感的な操作ができておすすめです。

www.tajima-motor.com

まとめ

以上、普段使用している映像機材を整理がてら列挙してみました。

当然これら全部を同時に使ってるわけではなく、全部一気に購入したわけでもありません。気付いたらこれだけ持ってたという感じです。

カメラ系の沼もバイク競技と遜色ないほどお金がかかるので、おいそれと買い足すわけにもいきません。

また、機材毎に特徴があり、その扱いをマスターするのも、やはり相当の時間がかかります。私もまだまだビギナーの領域です。

基本的に映像制作に必要なのは、

  • 何を撮るか
  • どういう風に仕上げたいか
  • 誰に見てもらいたいか

の3点が重要ではないかと思っています。

今のiPhoneは十分に高機能ですし、無論、iPhoneのみでかっこいい映像作品が作れます。色々と機材を列挙してきましたが、別にどれが必要というものではありません。

映像に興味有る方は、まずは気軽に写真を撮る感覚で映像を撮って、好きな音楽を載せてみて、YouTubeなりTwitterなりで公開してみるのが良いと思います。

アウトプットをすることで、周りの反応や、自分でもリリースしたものを客観的に見ることもできます。反応してくれる人がいれば次のモチベーションにもなります。趣味で制作する以上、やはり作ってて楽しいものを作るのが大切だと思います。

VLogやモトブログ等、映像で記録を残すムーブメントが流行りつつあります。誰でも気軽に始められるのも映像制作の魅力の一つなので、興味があったら是非作ってみて下さい。

KTM125EXCにラジエーター冷却ファンを装着する

ラジエーターファンの必要性

今回はMY12の125EXCにラジエーターファンを装着します。

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噴く時は噴く
基本的に250cc以上の排気量に比べると、クーラントを噴くほどの熱を持ちにくい125ではありますが、ことハードエンデューロのレースに関しては、イゴりに次ぐイゴりで125でも噴くシチュエーションがあります。いや、ありました。

まあ下手くそなだけじゃん。ってことなんですが、それは置いといて、噴くんだったら対策をしようってことです。

なので今回は冷却効率を高める為にも冷却ファンを装着します。

別体式電源を検討

125EXCに関しては、バッテリーの搭載がありません。ファンを回す程度の電気ならハーネスから取ることもできると思いますが、直流を探して純正配線を加工するのが億劫だったのと、エンジンOFFの時にも回っていて欲しいので、乾電池式の外部電源でファンを接続します。

また、とりあえずレース時くらいしか出番はなさそうなので、必要ない時は取り外せた方が良いかと。他車種にもポン付けできるし、そう考えると外部電源にするメリットは大きそうです。

この辺の知見に関しては、和田ポンさんのブログのこの記事を参考にさせて貰いました。

最近和田屋のTwitterアカウントを開設して、あまりにも勝手が分かっている立ち回りで、異次元のTwitter力を発揮している和田ポンさん、よくブログを拝見しております。

使用したものたち

ファン

ファンは80mmのPCファンを使用しました。ラジエーターの横幅が110mm弱くらいだったので程よい大きさだと思います。

PCファンはAmazonで探しても無限にモノが出て来るわけですが、PCケースにつけるようなLED装飾付きや、回転数調整など、ややこしい機能は一切いらないので、とにかくパワーがありそうでタフそうなものを探していました。

採用したのがこちら。オウルテックの8cm PCファン

中華製で数百円のものも多々あるのですが、なんとなく信頼感があったのでこの製品にしました。山洋電機という会社が作っています。

2000rpmとのことですが、中華ファンの2200rpmとかよりも全然パワフルだという旨がレビューで散見されました。私が買ったやつは、2年間の保証付きなんて書いてありますがバイクでの使用なので全く期待しない方がいいでしょう。とにかく壊れずに元気に回ってくれれば良いのです。厚さが15mmで薄型なのも良いですね。

電源

電源は単3乾電池を直列で8本繋ぐケース型のにしました。いわゆるスマホのモバブのような、DC12Vを出力できるリチウムバッテリーでも良かったのですが、結構値が張る感じがあったので乾電池式にしました。ケースがAmazonで300円くらいで買えます。

スイッチ

あとはスイッチですね。一応手元でON/OFFできるようにしたいので、これまたAmazonで売ってた汎用のスイッチを買ってみました。

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あとは手持ちの適当な配線コードとギボシで繋げ合わせるだけです。

あまりにも単純な構造なので配線図等描きませんが、電池ケースから出る配線からスイッチを経由し、ファンへ。そしてファンから電池ケースに戻すように配線しました。

取り付け

電池のケースは、セルつきのEXCではバッテリーの格納箇所になっている、シート下のスペースに置きます。

…と、思いましたがそもそもバッテリーの搭載がないのでバッテリーを置くためのプラのステーみたいなものもないんですね。なので、ウエスで包んでふんわりさせて (?)、サイドカバー裏あたりのスペースにピタッと置いて、タイラップと養生テープで固定しました。   

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ハード系のレース時しかつけない想定ですし、まあビクともしないんでとりあえず良いでしょう。

f:id:funairacing:20180511192254j:plain ファンはとりあえず片肺のみで、左右どちらでもいいとは思うのですが、とりあえず右側に設置しました。ここもみんな大好きタイラップで適当に取り付けます。


f:id:funairacing:20180511190203j:plain スイッチは本来ハンドルに付けたかったですが、RENTHAL ツインウォールの為、スペースがシビア…。なのでメーターのウィンカーインジケーターのところに設置しました。ツインウォール強靭なハンドルでいいんですが、以外とスイッチ系の取り回しが難しいですね。

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装填中
そういえば、電池ケースの中はPanasonicEVOLTA 8本(単3)です。電池性能の比較記事やらみても、やっぱりパワー・寿命共にEVOLTAが最強ですね。充電式のものも検討しましたが絶対前日に充電するの忘れるだろうなと思ってやめました。ちょっと値は張りますがEVOLTAと心中します。

パナソニック EVOLTA 単3形アルカリ乾電池 20本パック LR6EJ/20SW

パナソニック EVOLTA 単3形アルカリ乾電池 20本パック LR6EJ/20SW

電池ケースからの配線が2.1×5.5mmのDC(オス)になってたんで、DCプラグのままの方が取り外しが楽そうだと思い、変換ケーブルを買いました。こんなのです。

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配線をビニテで養生したりして完了。

そしてスイッチを入れると… フォ〜〜〜と若干心許ない音で回ってます。大丈夫か!?頼む。

ファン自体に風がいく方向が小さく書いてありまして、前に吹き出しちゃうと走行風とぶつかることになるので、ラジエーター後ろにつける場合は吸い込む方向になっているかを要確認です。

こんな感じで約2000円ほどでファンを取り付けられました。水や泥などでファンがダメになっても、まあ新しいのを買えばいいやと思える金額ですね。

結果

本稿の方式で125EXC'12とTE125'16の二台にPCファンを装着し、来る日野ハードエンデューロ・ミディアムクラスに臨みました…が、

効果覿面、どちらも一度もクーラントを噴かずに完走できました。

サーモの除去も合わせて対策したので、そちらの効果もあったかもしれません。 funairacing.hatenablog.com

もしくは単に技術が上がったか。いずれにせよ、レースでも噴かないように冷却部分を強化できました。

次回 125EXC系エンジン腰上OH

"なぜハードエンデューロは面白いのか" その魅力について

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ハードエンデューロには独特の魅力があります。半年に1回程、トレールバイクでごくフラットな林道に行く程度のオフロード初心者だった我々が、約1年間でズブズブとハードエンデューロにハマっていった経緯も含めて、ハードエンデューロの魅力を少しでもお伝えできたらと思います。

はじめに 〜そもそもハードエンデューロとは〜

オフロードバイクの競技には大きく分けて、モトクロス・トライアル・エンデューロの3つのジャンルがあります。

整地されたコースをダイナミックなジャンプをしながら走る、スプリントレースであるモトクロス、岩場や急坂などのセクションを超える技術を競うトライアル、そして不整地の自然に近いコースを走るエンデューロですが、そのエンデューロの中にも2つの形式があります。

オンタイム

エンデューロの1つの形式がオンタイムエンデューロです。国内ではJECがそれにあたります。出場者それぞれにタイムカードが配られ、そこに記載されている時間通りに、チェックポイントの通過と、コースの周回を目指します。コースの中にはテスト区間とルート区間があり、テスト区間では全力のタイムアタックを行います。最終的に、テスト区間の合計タイムに、タイムカード通りにオンタイムで周回できなかった場合のペナルティ加算等を集計し、一番合計タイムが速かった人が勝ちです。スタートはバラバラで、タイムカードの記載した時間通りにそれぞれがスタートします。

クロスカントリー

もう一つのエンデューロの形式がクロスカントリーです。JNCCが一番大きな組織ですが、クロスカントリー方式のファンレースなども各地で開催されています。クロスカントリーはオンタイムに比べると単純で、大まかに言えば、ヨーイドンでスタートし、2時間や3時間等の規定時間内の周回数とタイムを競います。

ではハードエンデューロ

ハードエンデューロは、ほぼ一斉にスタート、規定時間内の周回数とタイムを競うものですので、形式的にはクロスカントリーのそれになります。

ただ、ハードエンデューロは通常のクロスカントリーとは似て非なるものです。

一番大きな差異としては、コースの設定にあります。クロスカントリーが基本的に周回を前提としたコースでの競技である一方、ハードエンデューロは、ある意味、"簡単に周回させないこと" を前提としたコース設定である点です。

レースという形式上、最終的には速さや周回数の勝負になるのですが、ハードエンデューロにはそれだけでは片付けられない多くの要素と魅力があります。

大の大人がなけなしのエントリーフィーを払って、一周できないかもしれないレースに出場する。字面にすると甚だ奇妙な行動でハッとしますが、ハマる人にとっては、それだけ懐が深く、熱狂させるスポーツです。そんなハードエンデューロの魅力をいくつかの要素に分けて書いていこうと思います。

コースと戦う

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日野ハードエンデューロミディアムクラスのコースマップ
ハードエンデューロの一番の特異な点としては、"競争"という元来的なレースの土台に、走破という要素がプラスされることです。この要素が他のレース競技と大きく色味を変えている点であると思います。

未開の林間や沢 (コースメイクとしてある程度の開拓はされますが)、アホみたいに太い丸太、垂直にそり立つようなヒルクライム、完全に崖で足が震えるダウンヒル、このようなコースと呼べないようなコースで、周回数を競うレースをするわけです。レースという形式上、まずは周回できないと話になりません。

しかし、悲しいことにそう簡単に周回できるものではありません。ここがハードエンデューロの良いところ(?)です。

他のレースでは、することを当たり前に前提している "コースの周回" を、まずは目指していく必要があります。この時点でかなり他のレースとは毛色が変わってきます。この要素が後述する他の要素にも大きく関係しますが、端的にいうとすればハードエンデューロコースと戦うレースであるということです。

コースと戦うレースでありながらも、自分の出るクラスを間違えさえしなければ、ただただ絶望することだけにならず、ある程度の練習を積んできて、当日力を出し切ればなんとか一周できる、と言った絶妙な難易度のコースが設定されています。

いくつかのハードエンデューロのレースを見ても、この辺の難易度設定は非常に的確であり、職人技のようなコース設定がされているので、むやみに敬遠する必要はありません。

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CGC公式アカウントのありがたいお言葉

共闘のメカニズム

f:id:funairacing:20180509151618j:plain レースの本質としては、やはり他の参加者と優劣をつける為に行う競争であり、乱暴な言い方をすれば、他の参加者というのは自身の順位の為に蹴落とす存在でもあります。

順位を競うスポーツという点で、ハードエンデューロも例外なくそのような枠組みの中にあるわけですが、ハードエンデューロの場合は、他の速さを競うレース競技よりも、順位という絶対的な価値が弱くなる傾向にあると思っています。

その論理の根底にあるのは、前述した "コースと戦う" という競技の特性です。コースという参加者にとっての共通敵がいることで、参加者同士は敵対する立場でありながら、共闘する仲間のような状態になります。

この心理状態は集団心理学的に根拠のあるもので、共通敵の存在によって集団の団結力が高まり、安心感や爽快感、達成感を一段と感じることができることが科学的に証明されています。

ハードエンデューロのレースも、この集団心理の例外ではなく、このような特殊なレース形態により、レース中の参加者同士の助け合いや、リザルトだけによらない個々の達成感、会場の和やかな雰囲気が生まれていると思われます。

また、アベレージスピードが低く、どうしてもセクションで渋滞が発生してしまう特性から、レース中にライダー同士や観客との会話もあり、そのような雰囲気も醍醐味の一つです。

プロの世界でも例外ではありません。下記の有名な写真のように、2015年のErzbergではトップを走っていた4人のライダーが難セクションDowntownでそれぞれの勝利を諦め、共に強力してバイクを引き上げ、4人揃ってゲートをぐぐって4人で優勝、となるドラマもありました。

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このような、単なる競争だけではないレースの楽しみ方がハードエンデューロにはあります。

心技体

全てのスポーツにおいて心技体の要素は必須であると思いますが、ハードエンデューロの場合は、よりそれぞれが明確に分かれており、個々の要素の総力を挙げて周回する、という傾向が強いのではないかと個人的に感じます。

体力

まず3時間というレース時間を、バイクに乗って走りきる体力は勿論、(上手い人以外は) 死ぬほど転かすことになるバイクの押し引きや、引き起こしを含めると、かなりのフィジカルが要求されます。

エンデューロレーサーは軽いといえど100kg程の鉄の塊ですし、自分なんかは初級者なので下手したら1/3くらいの時間は乗車せずにゴソゴソしているような具合です。ガチのレースになると後半は全身のあらゆる筋肉が攣ってしまい、今まで様々なスポーツを割りと真面目にやってきましたが、発汗量や筋肉へのダメージを考えるとハードエンデューロが正直一番キツいです。

それだけフィジカルを研ぎ澄ましていくことが周回への大きな一歩になりますし、事実、始めてからあっという間に筋量が増えました。

技術

ハードエンデューロで必要になる技術は多岐に渡ります。基本的はオフロードバイクの操作は勿論、ヒルクライムダウンヒル、ステアケース等、走行するシチュエーションに応じたあらゆるライディングスキルが試されます。これもハードエンデューロの醍醐味の一つであり、走破する為の技術を身に着けていなければ周回することが困難な状態になるでしょう。

走行中に頭で考え、その通りの動きを具現化する、という一連の動作も、ハードエンデューロにはよくあるシチュエーションだと思います。

瞬発的で無酸素的なスポーツでは反射的に動作することも多いですが、走行中に常に最適なライン取りをし続け、セクションの前ではどのような操作をしたら超えられるのかを考える必要があります。

勿論、練度が上がっていけばそのような動作を半ば反射的にできるようになるわけですが、未知の山を走破する以上、常に戦略的な思考を巡らせ、描いた正解を再現するようにライディングすることも多いです。このような一面もこの競技ならではのものと思います。

また、前に進む為の技術だけでなく、失敗した際のリカバリー技術も大きな要素です。毎回バイクを谷側に落としてしまったら、それだけで信じられないほど体力と時間を消耗しますし、最悪の場合、一人では物理的にリカバリーが不可能な状態に陥ります。

このように失敗した際の技術も重要であり、逆に言えば、あらゆる技術を磨くことで体力の消耗を抑えるだけでなく、フィジカルの不足を補って余りある境地に立てます。

トップライダーとて筋肉隆々の人が多いわけではありません。中にはバイクから降りて体力比べをしたら圧勝するのに…!というお爺さんが、その技術で異次元のライディングをしている光景は、もはや日常茶飯事です。見かけによらない達人・仙人・妖怪が山ほどいます。

ライディングだけに依らない技術 (戦略) も大きな要素です。この辺りはモータースポーツ全般に共有する事項ですが、コースや自身のライディングに合わせたマシンの製作・調整、タイヤチョイス、携行する装備など、レース開始前から戦略的なレースは始まっています。周回するためにどのような準備をするのか、この辺も、このスポーツの頭脳的で楽しいところです。

要は根性です。根性論はあまり本質的ではないと思ってはいるのですが、体力・技術で限界を迎えた際、最後に一歩前に踏み出せるのは間違いなく根性な気がします。メンタリティというとそれっぽい感じがするのでそう呼ぶことにします。

レースではマーシャルの方がいるので安心ですが、練習時の「ここを登れないと帰れないかもしれない」みたいなシチュエーションは、(時間をかけて迂回していけばそんなことはまずないのですが)、それでも心身共に研ぎ澄まされる感覚があるものです。

レースでも同様に、このヒルクライムを、このステアを、このキャンバーを超えないと一周できない。という状況になった時、その時に全身の筋肉が攣っていても、這ってでも担いでても進んでやるという気持ちさえ残っていればチャレンジを続けられるし、いつかは越えることができるものだと思っています。

"諦めたらそこで試合終了" を地で行くような競技なので、レースに際してのメンタル面のコントロールは、ライダーにとって非常に重要な要素であるはずです。

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気持ちが入ったライディングでクーラントが蒸発する例

観戦の楽しさと一体感

ハードエンデューロは観戦も楽しめる競技です。モトクロスやサーキットでのオンロードバイクレースなどを観戦したことのある友人に聞いても、ハードエンデューロの観戦はかなり楽しいという言葉をよく貰います。

要因としては以下の2つがあると思います。

見た目の派手さ

やっている側は、誰もいない斜面で無限に引き起こしたり、人知れず滑落したりと、かなり地味で悲しい思いをすることも多いのですが、こと観戦ということに関しては、ハードエンデューロは単純に観ていて面白い部分があります。

もはや壁のような斜面を、アクセル全開のバイクが登っていく姿は、かなり日常生活からかけ離れたものであり、それだけでも初見の人から見れば目を丸くする光景です。

また、推奨されるものではないのですが、レースとなると必ず出てきてしまうバイクを投げてしまう光景も、単に珍しい光景であるため、見た目のインパクトがあります。

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距離感の近さ

サーキット等で行われるレースでは当然観戦エリアが区切られており、そこの座席等から観るのが普通です。ハードエンデューロでは、そのコースの特性上、観戦しようとするならば、基本的にコーステープの外をハイキングしながら観て回るような形になります。

これだけでも他のバイク競技とは大きく異なる部分です。観戦者自体の運動になるのもいい部分かもしれません。

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また、ライダーとの距離の近さも魅力の1つです。前述したようにアベレージスピードが低く、渋滞や休憩での停止もあるハードエンデューロでは、観戦者とライダーでの会話はよく見られる光景です。

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海外のレース動画でもありますが、ヘルプが禁止されていない難セクションでは観客からのヘルプもよく見られる光景です。観戦の時にキンキンに冷えたコーラや、塩分タブレットなどを持って疲れ切ったライダーに振る舞えば、まさに神を見るような眼差しを受けることができます。ライダーはその恩を忘れることはないでしょう。

一般的なイベント等でも言われるように、やはり参加型のものは、顧客の満足度を大きく高める要因になり得ます。ハードエンデューロ観戦においても同様の論理が自然と適応されていると考えます。観客とライダーの一体感が生まれるレースはやはりどちらも気持ちの良いものです。

更に、トップライダーや上級者の華麗な走りを見ることができるのに加えて、コースにやられて屍になりかけてるライダーの必死の走りも見ることができます。

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上記の写真のように、自身もひな祭りのおだいりクラスでは文字通り屍になって、これはかなりの醜態を晒したなと凹んでいましたが、後日Twitterで見たロッシさんのこの一言に救われた気がします。

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天候が最悪なときは中々勧められるものでもありませんが、晴天ならばハードエンデューロ観戦はかなり楽しいアクティビティになり得ますので、ご友人に出ている方がいれば是非応援に行ってみて下さい。

目標と達成感

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これも前述してきた、"コースと戦う"、"他のライダーと共闘" という要素から影響がありますが、ハードエンデューロは、誰でも大きな達成感を得られる競技であると思います。

もちろん単に速さを競う競技でも、着順以外に、目標とするタイムへの到達や、不得意としているコーナーの攻略など、細分化できる目標が多々存在すると思いますが、ハードエンデューロの場合は着順によらない要素が更に大きいと考えます。

やはり走破するという要素が特に大きく関わってきます。例えば、自身がチャレンジするクラスを1周をすることで、「とりあえずは1周できた」という満足感と、「簡単には周回させん」というコースを周回したことによる自身への肯定感はまず得られる大きな達成感です。

順位だけによらない目標も人により様々です。

  • 絶対にイッシュウする。
  • 今回はn周したい。
  • あのヒルクライムをクリーンで登りたい。
  • 最後まで絶対にノーヘルプで周りたい。

など色々です。多くのライダーに意気込みや目標を走行前に聞いても、逆に中々順位や入賞といった言葉が出てこない感じでもあります。

このようにハードエンデューロのレースは多岐に渡る部分で達成感を得ることができます。他のライダーや観客と一体になってコースに立ち向かう構図も、その効果をより一層のものに昇華します。

敷居の低さ

ハードなコースを周回するなんて、とても敷居が高いんじゃないの、と思うこともあるかも思いますが、ハードエンデューロは他のオフロード競技に比べると参加する敷居は低いと考えます。

まずはマシンについてですが、モトクロスのレースに出て満足に走るには、モトクロッサーは必須です。トライアルもトライアルバイクがないとまずできないのが普通です。

しかし、ハードエンデューロは市販のトレールバイクでレースに参戦する人が格段に多い部類になります。クロスカントリーなど、他のエンデューロレースでもトレールでの参加は多い部類ですが、ハードエンデューロは特にです。

中でもセロー225やトリッカーなどはその扱いやすい特性と低速の太さから、ハードエンデューロのレースにおいて入賞する人もいるほどです。

極端な話をすれば、ヤフオクで10万円のセロー225を落とし、ヘルメットとブーツさえあれば、細かい部分は置いておいて、ハードエンデューロを始める準備は整うわけです。

練習に関しても、モトクロスやトライアルでは、トランスポーターでコースまで運ぶことが半ば必須になってくる一方、公道走行可能な市販車であれば、自走でエンデューロコースや、公道である林道でライディングを練習することができます。

私有地の山に勝手に入っていくことは避けるべきですが、こういった環境の面でも始めるにあたっての敷居は低いです。

レースともなれば、タイヤやマシンの破損も考え、トランポで行くことが推奨されますが、それもレンタカーで軽トラを借りれば安価に済みます。あまり趣味に使える予算が少ない学生にとっても、ハードエンデューロは始める環境を整えやすいモータースポーツと言えるでしょう。

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アドベンチャーでCGCに出場するTacさん

中にはアドベンチャーバイクでレース会場まで自走し、現地でタイヤ交換してハードエンデューロレースに臨む非常に奇特な例もあります。この場合においてはある意味敷居がかなり高い部類ではありますが、それだけ一つの競技においての遊び方に幅があるということです。

冒険心をくすぐる

ハードエンデューロは、未知の山を走破するという童心にも似た冒険心をかき立ててくれる競技でもあります。

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愛してやまないSHIRAIの沢

鳥と虫の音しか聞こえない山や沢など、マイナスイオンで満たさせるような自然を走る醍醐味があります。

普通のレース形式ではなく、コースを設定せずに、地図とコンパスを片手にチェックポイントを周るようなアドベンチャーレースも始まってきました。

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団結力・知力・走破力=CROSS MISSION アドベンチャー!!! 5月6日in勝沼crossmissionblog.wordpress.com

また、レースの前日入りのパドック泊や、コースの地理的な意味合いでも、キャンプ等の他のアウトドアなアクティビティに繋げやすいです。

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アウトドアが好きな人にとってはかなり親和性の高い趣味になると思います。

業界の狭さ

ハードエンデューロの業界の狭さも、ある意味大きな魅力になっていると思います。

今やニッチな趣味になりつつあるオートバイの、そのまたニッチなオフロードバイクの、更にニッチなハードエンデューロ…。当然競技人口自体が少ない部類ではあるのですが、そのような状態での大きなメリットは、トップライダーとの距離が近いところです。

レース会場には必ずと言っていいほどトップライダーがおり、また練習先でも会うことは多いので、スクール等の場所に限定せずとも、コミュニケーションを取り、ライディングのアドバイスを頂く機会が多くあります。

レースの運営者との距離の近さも特徴です。CROSS MISSION主催の石戸谷蓮さんは我々のような若者に積極的にコミュニケーションを取ってくれます。

また、CGC(CGCハードエンデューロ選手権)の公式ツイッターアカウントはインターネット上でのコミュニケーションが活発で、デジタルネイティブ世代にも非常に親しみやすいです。

twitter.com

仕事上ソーシャルメディアでのブランディング等をアレコレしたりすることも多いのですが、CGCの公式アカウントは、(結果的に)非常に巧みなソーシャルメディアマーケティングを行なっていると個人的に思っていました。(特定ワードでサーチしてフォローしたのちに公認ライダーリストに放り込む等)

こう言ったオフライン、オンラインでのコミュニケーションが活発なのも、ハードエンデューロが盛り上がってきている大きな要因だと思います。

おわりに

我々は数ヶ月に1回林道ツーリングに行けばいいほどのオフロードビギナーでしたが、幸か不幸か2016年の12月に迷い込んだオフロードパークSHIRAIにて、常連のおじさま方の熱烈な接待を受け、気づいたらハードエンデューロにドップリになっていました。

実際に今のメイン層に40代以上が多いことも、若者の我々にとって言えば、教えてくれる先輩方が多いことになるので、ある意味非常に恵まれた環境なのかもしれません。

また、昔乗ってた、面白そうだから始めてみた、という年上の方で、かなりの腕前の方も多く、この競技は何歳から始めても楽しめるものであると認識しました。

長々とハードエンデューロについて述べてきましたが、少しでもその魅力が伝われば幸いです。

ハードエンデューロのレース自体もそうですが、ジャンルとして非常に奥が深く、遊び方も多岐に渡るので、趣味以上のモノとして全身全霊を注ぎ込める器もあれば、アウトドアなアクティビティとしてライトに楽しむことのできるものであると思います。

より一層ハードエンデューロ界が盛り上がっていくよう切に願います。

youtu.be

エンデューロレーサー(2st)でハードエンデューロをする際に必要なモノとコト

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走るにあたって何をすれば良いんだっけ…?

Twitterで新しく2st125を買った友人がプラグの番手について質問しているのを見てハッとしたのですが、初めてレーサーを買った時や、または初めてレースに出る時っていうのは、思い返してみれば何をすればいいか全く分からなかった覚えがあります。

昨今だと、大抵のことはググれば知ることができますが、このオフロードバイク系の話っていうのはとにかくネット上にも情報が少ない部類です。特にハードエンデューロなんてニッチなものは更にその傾向が強いです。

勿論、TwitterなどのSNSや、実際にコース等に行って聞いてみれば皆さんビックリするほど丁寧に教えてくれます。が、思い返してみれば、始めてみると当たり前だと思う多くの事が暗黙知化していることに気付きます。私も一年前は混合比、プラグの番手、空気圧あたりのことをググりまくっていた覚えがありますし、すぐには欲しい情報に辿り着けない印象も受けました。

本稿では、自分が「初めから知りたかった」と思う情報を書き留めて置こうと思います。これから始める誰かの役に立てたら幸いです。

タイトルで(2st)としていますが、大半の事柄はエンジンの燃焼方式に関わらず共通することです。混合などの話題や、我々が乗る車種が2stが多いことから、そのような表記にしています。

また、ブーツやプロテクター等については割りと多くのインプレ記事があるので、本稿では割愛します。

走り始める前の準備等

給油系

携行缶

敢えて書く必要はないかと思いますが、20Lの縦型が場所も取らずに使いやすいので載せておきます。トランポ内の専有場所は意外とシビアな問題なので縦型だと底面積が小さくていいですね。


ミックスタンクとメスシリンダー

ミックスタンクは5Lの物がいいでしょう。Amazonでもホムセンでも価格的にはあまり変わりません。

ミックスタンクには大抵オイル目盛りがついていて、混合比の対応表みたいなものも張り付いており、実質それだけで混合できるのですが、個人的にはミックスタンクの目盛りは好きではありません。

この辺も完全に好みの問題なのですが、まずミックスタンクのオイル目盛りがアバウトすぎるのと、特に寒い時期だとオイルを入れた際に、タンク内の壁面にネットリとへばりつきながら降りていくので余計に入れた容量が分かり辛い感じがありました。

なのでガソリンへのオイル混合に関しては、私はこのようなメスシリンダーを使っています。

デイトナ(DAYTONA) メスシリンダー 100cc 75548

デイトナ(DAYTONA) メスシリンダー 100cc 75548

100ccの細いものなので、壁面の面積も小さく、目盛りが細かいので正確な混合ができてオススメです。


2stオイル

2stオイルも完全に好みの領域ですが、特に使いたい銘柄がないのでしたら、初めはメーカー指定のものを使うのが良いと思います。KTM系なら以下のものです。

MOTOREX(モトレックス) 2サイクルオイル CROSS POWER 2T 1リットル79560 [HTRC3]

MOTOREX(モトレックス) 2サイクルオイル CROSS POWER 2T 1リットル79560 [HTRC3]

私はいくつかのオイルを試してみて最終的に以下のオイルに落ち着きました。

広島高潤 DirtPro ver.1

www.kz-hiroko.com

混合時に非常に溶けやすく、トルク感とかは素人なのでハッキリしたことは分かりませんが、少なくとも同じ混合比で使っても他のオイルよりサイレンサーエンドのオイル汚れも少なく、"いい感じ" な印象はビンビンに感じました。

まああとは国内オイルメーカーを応援したいというのと、広島高潤さんの発送の速さと柔軟さ、価格が変動しない点、またLINEアカウントで話しかけると、丁寧になんでも教えてくれる点などが個人的に印象が良く使い続けています。


混合比

続いて混合比についてです。これは使い方によってかなり上下すると思います。

基本的には、メーカー推奨の混合比をベースに考えればよいかと思います。

KTM 125EXC系を例に出しますが、マニュアルにはMotorex CrossPower2Tを使って無鉛プレミアムガソリンと60:1の割合と記してあります。

私の使い方ですが、ハードエンデューロや山遊び的な使い方では70:1、クロスカントリー系では60~65:1くらいでいつも混合しています。
サンド系のモトクロスコースや、雪中の走行などではもっと濃い混合比にするべきでしょう。

例えば、Hiroko DirtPro ver.1の説明では、

250㏄ 60~70:1(クロスカントリー系)
250㏄ 70~80:1(ハード系)

と記載があります。

排気量とエンジンの使い方によって最適な混合比は変わってくると思うので、練習等で自分に合った混合比をみつけるといいかもしれません。
125ccでのハードエンデューロでも、もっとカチ回せる人であれば上記の例で挙げた混合比よりも濃い目のがいいかもしれません。(私はまだ全然回せていません)

混合比の計算はこのサイトがシンプルで便利です。

www.aquaworld-d1.com


スパークプラグ

この項も2stに限ったものです。
メーカー指定のプラグでは、例えば125だと、大体熱価にして9番が指定されていると思います。

TE125 MY2016では NGK BR9 ECMVX というプラグが指定されています。

が、このプラグは全然一般的に買えません笑 純正部品として取り寄せるのが一番楽そうですが、なんとその価格2500円…。
とても買えたもんじゃありませんね。

基本的に、BR○ESという形式の一般的なプラグで必要十分かと思います。400円弱ほど。
VXプラグはプラチナ電極らしく、プラグの性能自体を数値的に表したら当然標準プラグよりも良い数値が出るんでしょうけど、それを体感できる人はかなり限られてくると思います。また、2stのプラグは被ったらすぐ交換の消耗品でもあるので、コスト的に標準プラグが適していると思います。ちなみにTE250/300 My2016の純正指定プラグはBR7ESです笑

熱価ですが、ハードエンデューロで使うのであれば7番くらいがいいのではないかと思います。私は125ですがハードエンデューロの場合は7、速度が出そうなクロスカントリーで8をたまに使うという感じです。 南牧トライアル等、トライアル的な使い方ならば5とか6でもいいなんていうのも聞いたことがあります。

プラグの熱価についても混合比と同様に自分の使い方に合わせた値を探してみるといいと思います。これが正解、というのは必ずしもありません。


プラグレンチ

プラグレンチも好みですが、個人的にはKTCのやつがオススメです、

形的に横から交換する際に適しており、精度も当然よいです。少し値が張りますが1本あればずっと使えるモノなので損はないと思います。
私は以前水冷2stのオンロードバイクに乗っていたときからずっとこれです。


クーラント

クーラントですが、ハードエンデューロをやっていると予期せぬ交換タイミングが多々出てきます。(ラジエーター破損、クーラント噴きによるレース中の水・お茶・スポーツドリンクの給水)

最初は律儀に純正指定の高〜いやつ(1L 3000円ほど)を入れていましたが、それが長期的な性能を発揮する前に何らかの要因で替えてしまうことも多いと思います。
なので今は2L 600円くらいのそのまま使えるやつを入れています。安ぅ〜〜い。

レースなどで水やその他を一時的に給水した場合は、一度全て抜いて交換しています。
特にスポーツドリンクなどを入れてしまった場合は錆等を防ぐ為にも、何度か真水でフラッシングしてからクーラントを入れ直すのがいいかもしれません。


ギアオイル

これも2st車両に限った話ですが、特に小排気量だとクラッチを酷使するハードエンデューロでは、マメにギアオイルを交換した方が良いです。私は2回走行を目安に交換しています。

ギアオイルに関することはこちらの記事に書いてあります。

funairacing.hatenablog.com


ハードエンデューロ用のマシンセットアップ

空気圧とタイヤ

空気圧は、一口にハードエンデューロといっても、タイヤや、走るコース、ライダーの体重によって左右すると思うのですが、一概にいうとフロント 0.6~7くらい、リア0.2~0.5くらいが多いイメージです。

タイヤはエンデューロタイヤの中でも、ガミータイヤと呼ばれるソフトコンパウンドタイヤを使用する人が多くなってきているようです。iX-09 GEKKOTAやAT81EX等ですね。

一般にサイド剛性があるタイヤでは超低圧での運用が可能かと思います。逆にiX-09w GEKKOTAのようなサイドも柔らかいタイヤだと0.3以下くらいに下げたあたりから、かなりたわむ感じがあり、走り辛い印象を受けました。

空気圧のとタイヤの例として、直近数回のハードエンデューロでのレースの空気圧を記載します。体重は60kgです。

■ 2017.10 CGC 信州大町ハードエンデューロ
コンディション:台風直撃マディ
F:VE35 0.6
R:VE33 0.15 所感:新品VEのマディでの超低圧は凄いことを知る。オカニーさん的には大気圧。

■ 2017.12 日野ハードエンデューロ ミディアムクラス
コンディション:ドライだが所々霜解け
F:VE35 0.6
R:VE33 0.3
所感:根っこで苦戦する所あり。ガミータイヤのが良かったかもと思った。

■ 2018.3 CGC ひな祭りED おだいり様クラス
コンディション:ドライ
F:iX-07s 0.6
R:AT81EX 0.3
所感:まさてる君おすすめのEX。Fは軟質路面に刺さる07。非常に良かった

■ 2018.3 CROSS MISSION 白井
コンディション林間区間は割りとウェット
F:iX-09w GEKKOTA 0.6
R:iX-09w GEKKOTA 0.35
所感:慣れてる白井で沢や岩盤に重きを置いた

■ 2018.4 日野ハードエンデューロ ミディアムクラス(予定)
F:iX-07s 0.6
R:540DC 0.2
期待;日野最強タイヤと噂のDCでbigmanさんオススメの0.2以下運用を試す

空気圧に関しても、それぞれの好みと宗教もあり、正解がないものではあるのですが、一つ言えるのはフラット林道ツーリングライダーからいきなりこの界隈に突入し、それまで1.0以上で走っていた身としては、始めて聞くような低圧であったということです。

レースの前などはTwitter等でタイヤチョイスと空気圧について話している人が多いので、そういうのがかなり参考になったりします。


ビードストッパー

上記のような、低圧運用をする際に欠かせないのがビードストッパーの装着です。
多くのエンデューロマシンでは出荷状態で前後1つずつは装着されていると思います。

個人的な経験として、タイヤにもよりますがビードストッパー1つでは0.3くらいから一部ビードが落ちたり、ずれたりしました。なので、ハードエンデューロで使用するならば、リアにビードストッパーを2つ以上つけるのが望ましいでしょう。

2つ目のビードストッパー用の穴がリムに空いている場合はそのままつければ良いのですが、そうではない場合は自身で穴を開ける必要があります。

過去に穴を開けた記事を貼っておきます。

funairacing.hatenablog.com

また、TUBLISSというものを使う方法もあります。これは、リムに張り付くように入れるインナーチューブで全周ビードストッパーのようにタイヤを抑え、半チューブレスのような状態にできるというものです。私自身まだ使ったことはないのですが、和田ぽんさんの記事に詳しく説明がなされています。

wada-ya.jugem.jp

二次減速比(スプロケット)

二次減速比の変更は、ハードエンデューロを行う上で大きな意味を持ちます。
大体、エンデューロレーサーでの出荷時の初期値は、メーカーにもよりますが、F13,14T、R50Tくらいでしょうか。

私も最初は14-50の出荷状態でハード系をやっていて、上手い人に自分のマシンを乗ってもらった際にこんなのでやってたの!?と驚かれたことがあります。笑

ショート寄りに変更することで、山系での遊びや、ハードエンデューロでの走行が、より楽になるケースが多いと思います。
変更に伴いチェーン長の調節が必要になりますが、このサイトが便利です。

www.ezcustombikes.com

二次減速比変更での特性の変化は、乗ってみるのも一番ですが、このような表でイメージが湧きやすくなります

www.ezcustombikes.com

自身のマシンのエンジンの特性や排気量の違いによって、例えば同じヒルクライムであっても、ギアの選択やアクセル開度も異なってくるかと思いますが、自分の乗り方にあった二次減速比を探っていくと楽しいかと思います。

スタックベルト

かなり重要な装備で、エチケットとも言われる類のものです。前後につけておくことで、自身の方向転換や、ヘルプで引っ張ってもらう際に重宝します。

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専用品もありますが、ホームセンターの荷締めベルトと、下記のような金具(プラ)のようなものを2つ買えば、フロントフォークに掛けてフロント側は完成です。

リア側は、同様のベルトに穴を開け、リアフェンダーのボルトなどと共締めすれば作ることができます。穴を開けた際にそこにハトメを打っておくと強度的に良いです。


レース時に携行するもの

ハイドレーション

ハードエンデューロのレース・練習においてはハイドレーションは必須です。一度山に入ったら、下手したら3時間くらいは出てこれず、半ば遭難したような状態(?)になるので、まず第一に携行すべきものです。

ハイドレーションバッグですが、しばらくAmazonで買った安いやつを使っていましたが、まあ安かろう悪かろうですぐに穴が開き、それ以来はぼっちさんの記事を読んでSOURCEを使っています。

www.botti-bk.com

この記事でかなり詳しくインプレが書かれています。

仲間内で使用していて、便利そうだったのが、Platypus(プラティパス)のホーサーです。

Platypus(プラティパス) ホーサー 2.0L   25025

Platypus(プラティパス) ホーサー 2.0L 25025

SOURCEのハイドレーションで唯一欠点に感じたのが、上の留めるクリップみたいなやつを家に忘れることです。

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この上のオレンジのやつですね。要は閉まらなくなるわけで、ビニールテープでぐるぐるに固定しました。SOURCEはこのクリップを通して保持するための穴が空いているので完全に忘れるのが悪いのですが…

Platypusのホーサーはクリップ式ではなく、ペッドボトルの蓋状になっており、非常に簡単な構造なので良いです。勿論袋ではなく、普通のペッドボトルに付けることもできます。

SOURCEもPlatypusも、最初のゴム臭いにおいも一切なく、買ってからすぐに快適に使い始められます。

ハイドレーションは、使う前は、別にヘルメット脱いで飲んだらええやん。と思いがちな装備ではあるのですが、一度使うともうナシでは考えられないくらい利便性があると思います。


バッグ

ハイドレーションやその他携行品を入れるバッグです。
ハイドレーションメーカー等が出している、小型且つ薄型のリュックがスマートではあります。ハイドレーション+アルファくらいの持ち物の人はそれでいいかもしれません。またはクロカン系の難所が少ないレースなど。

個人的には、あれではハードエンデューロで使うには容量が足りないです。 私みたいな"備えよ常に"的なパッキングをする人は、15Lくらいのトレイルランニング用のリュックがオススメです。一桁台の容量では結構持てるものが限られてきます。

トレイルランニング用のリュックは、その名の通り走ることを前提とされているので、ハイドレーションを入れてホースを通すための機能や、動かないようにするベルト、軽量かつ通気性を高いレベルで実現できているものが多いです。

私はノースフェイスのMartin Wing16を使っています。
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また、リュック以外にも、ホールドチューブやスパイベルトという商品名で売られている、ランニング用の小型ウエストポーチ(チューブ)を持っていると、もしもの時の携帯電話や、携行食を入れておけるので便利です。


ノコギリ

いよいよな方向になってきました。最初はノコを持ってレースに出る人をやり過ぎだろ、と思って見ていましたが、マジで持っておくと便利です。

特にオススメなのは、みんな大好きゴムボーイシリーズの末っ子、ポケットボーイです。

シルキー ポケットボーイ 万能目 130mm 340-13

シルキー ポケットボーイ 万能目 130mm 340-13

かなり小型でケースも付属します。切れ味は抜群で、生木でも数回のストロークでスパッと切れます。
レースでは、ノコを持ってればよかった〜というケースが多々出てきます。

悪質な根っこやツタに絡まった、斜面で転んで、細い木がフロントフェンダーとタイヤの間にジャストフィットした、等。
不必要な自然破壊は当然避けるべきですが、ノコがないと大人複数人でなければ脱出できない、といったシチュエーションに遭遇した際の救世主として機能するはずです。


工具

工具も人によって必要なものが異なるとは思いますが、私は車体購入時についてきた工具セットにプラスアルファを持っています。

例としてTE125でレースに出る際の、いつもの工具を列挙します

  • 6,8.10のソケット、3サイズくらいのトルクスビット
  • 小型T字ハンドル
  • ハンドガードで使っている大きさの六角
  • ラジオペンチ
  • プラス,マイナスドライバ
  • プラグレンチ
  • ビニールテープ
  • 3種類のタイラップ 各5本ほど
  • 予備のレバー
  • よく使うサイズのボルト数本

この辺を持っています。
本当にガチな時は予備のフリクションプレートを持っていきたいくらいですが、大抵このセットで事足りています。

ピットに戻れれば直せる、という思考も必要ですが、ハードエンデューロの場合「そもそもピットに戻れるのか」という本質的な問題も出てくるので、その辺も加味したいところです。


食料・塩分タブレット

食料も持っていた方がいいです。レースによっては身体的にもかなりハードになり、かつ確実にピットに戻ってこれる確証もないので最低限のものは水分と共に携行していくのがいいかと思います。

モノはなんでもいいかと思いますが、猛暑でなければスニッカーズをよく持っていきます。それなりにの小ささで爆発的カロリーを摂取できのがいいですね。ハンガーノック状態にならないように意識して摂取することが大切です。

同時に塩分タブレットも持っていくといいです。尋常ではない発汗をするので、熱中症や筋肉の攣りの対策はしておいたほうがいいですね。

森永製菓  ウイダーinタブレット塩分プラス  80g×6袋

森永製菓 ウイダーinタブレット塩分プラス 80g×6袋

塩分タブレットは、分かり辛いですが、下の写真のように、ハンドル上を通る、ブレーキホースにビニテなので貼り付けて置くとすぐに摂取できて便利です。走行していても全く剥がれませんし、バンドのボーカルがマイクスタンドにギターのピックを沢山つけておくみたいでカッケェ感じがあります。

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くれぐれも、摂取したあとのゴミは捨てずにリュックのポケットなどにしまいましょう。

ひな祭りEDでも、かなり消耗している方がいて、そのサポートの人が「誰か塩タブ持っていませんか〜!?1万円で買います!!」なんて言っていて差し上げたことがありました。売買に関しては冗談ですが、自分だけじゃなく誰かを助ける一粒になることもあるかもしれません。

レース前の食事ですが、やはりバナナを数本摂っておくと筋肉が攣りにくいことが気付きとしてありました。バナナはミネラルが豊富ですし、緊張して何も食いたくねえよ…ってときでも胃に捩じ込めるのでおすすめです。


救急キット

もしも怪我などをした際に応急的な処置ができるものです。市販のファーストエイドキットが売っていてそれらが便利ですが、結構大きさがあるので、その中でも取捨選択していく必要があるかと思います。

大きさ違いの絆創膏や、ロキソニンなど持っていても邪魔にならないので携行してもいいかもしれません。


少し話は異なりますが、個人的にはいつも手拭いを持っています。

元はといえば、海外のインスタグラムの動画かなにかで、木の枝に首筋を掻っ捌かれたグロ系のものを見てしまった際に、アカン首は守らなければ…!とネックブレースの下にタオル代わりに手拭いを巻いていたのですが、この手拭い、かなり便利なんです。

まずタオルより圧倒的に薄いのでかさばらないのと、給水・速乾性に優れていること。また緊急時には固く縛っての止血や三角巾としての代用など、その用途は広いです。さすがにまだ緊急用で使用したことはないですが、マフラーが脱落した際に、マフラーとフレームに縛ったことはありました。
タオルよりも遥かに薄く、強いのでタオルを持つくらいならこっちのが良いと思っています。

完全に話しが逸れに逸れていますが、私の好きな手拭い屋の情報を載せておきます。

www.kamawanu.co.jp


(特にマディの場合)グローブ・ゴーグル

マディの場合のハードエンデューロはそれはもう大変なことになりがちです。

マディの場合は、転倒などにつき、泥でグローブがヌチャヌチャになり、アクセルの操作自体が困難になるケースも少なくないです。マディに強いグリップでレースに臨む、というのも勿論ありますが、替えのグローブを一つ持っておくかどうかでかなり快適さが変わってくると思います。

また、ゴーグルについても同様で、ロールオフなどの方法もありますが、泥だらけで内側も曇りまくり、なんてことになった際に替えのものがあると安心です。


真水

飲む用のハイドレーションの他に、真水を500mlほどでも持っておくと助かるシチュエーションがあったりします。

例えば、ハイドレーションが切れた際の飲用として、ラジエーターからクーラントを吹きまくった際の補充用として、オーバーヒート時の冷却用として、怪我をした際の洗浄、マディの場合にグリップやシートの泥を落とす用…などなど水の用途はかなり多岐に渡ります。

容量に余裕がある場合は持っておくとなにかと安心かもしれません。


以上、かなり長くダラダラと書いてきましたが、誰かに取って役に立つ情報になれば幸いです。
なにか思いついたことがあれば、適宜加筆していこうかと思います。

【125EXC TE125】ラジエーターホースのサーモスタットを除去する

サーモスタット、要らん

エンデューロモデルには、ラジエーターホースの一部にサーモスタットが装着されています。コールド状態の時は閉まっていて、エンジンケース内のみをクーラントが通行し、ある温度(50℃?)になると弁が開いて、ラジエーターまで冷却水が回るというアレみたいです。

125ならクーラント吹くこともないかな〜なんて思ってましたが、先日のひな祭りEDで盛大に吹いたので少しでも冷却効率を上げていこうかと…

そもそもなんでそんなものが付いているのかって話しなんですが、EXC系は一応ストリートリーガルなラインナップではあるのでついてるのでしょうか。それともエンデューロの競技特性のため…?

詳しいことは分かりませんが、とりあえず私の使い方だと、

多少暖機が早くなりそう。

くらいのメリットしかなさそうなので取ってしまいます。恐らく普段走ってる時は一瞬で開きっぱなしになっていると思われますが、開いてたとしても、サーモの弁付きだと何もないホースよりも抵抗がありそうなのと、軽量化、故障箇所を減らすという意味でも除去するメリットは大きいのでないかと勝手に思っています。

今回はMY12 125EXC、MY16 TE125で当該加工を行いました。

サーモスタットを取り外す

サーモスタットはエンジンからラジエーターに縦に伸びるホースについています。この赤丸で囲んだ部分です。

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ラジエーターが歪んでいるのは気にしないで下さい。歪んだ状態でガードがちゃんと取り付けできなくて、結局面倒になってノーガード戦法を貫いていますが1年間問題なく戦えましたね。ガードより中国四千年のラジエーターセットの方が安いのでこのままノーガードでいいかなと思っています。軽いし。

話が逸れましたが、サーモスタットはパーツリスト(MY14 125EXC)で見ると、25番でASSYになっているやつですね。縦と横、十字のホースの組み合わせの中にサーモスタットが配置されています。 f:id:funairacing:20180420112421p:plain

部品だけを取り外すのも面倒なので、今回は丸ごとSX用のラジエーターホースに換装します。モトクロッサーのSXではこのようなサーモスタットはついていません。


SXのパーツリスト(MY14 125SX)を見ると…あらシンプル。ここでいう25と27のものに取り替える感じです。 f:id:funairacing:20180420112511p:plain


早速クーラントを抜いてホースを取り外します。取り外したものがこれです。 f:id:funairacing:20180420111720j:plain

SXホースを取り付ける

外したらSXホースを取り付けるだけです。対応する部品番号は以下のものでした。

  • 56535025001 RADIATOR HOSE 18X25 PER METRE
  • 51535024000 PREFORMED HOSE

合わせて4000円ほどでした。
縦のホースに使うものが1メートル単位でしか売ってないようで、少し高めです。
そんなに長さ要らねえ…となりますが、まあ我々の中に複数台サーモ除去を行う125がいるのでよしとしましょう。 確かに部品を取りに行った時に、店の人にLC4(690DUKEとかのエンジン)ですか?と聞かれました。LC4でも使う径のホースなんですかね。

横のホースは長さピッタリのものが来たのでそのまま取り付けます。
縦のホースは適当な長さにハサミ等で切ってつけましょう。

そして完成した姿がこれです。 f:id:funairacing:20180420113653j:plain

シンプルな十字の配置になりました。少しでも冷却効率が上がってくれることを祈ります。

次回、ラジエーターファン取り付け or エンジン腰上OH

【125EXC TE125】クラッチ交換での国内メーカー部品流用について

クラッチ交換に際して

今回、仲間内で125EXC系エンジンのクラッチ交換を行った際に、流用した国内メーカー部品のメモです。

この辺の流用情報は、ある程度ネットに知見が散見でき、我々もそれを参考にした部分が多々あります。ただ、この手の情報は時期がバラバラで、且つどの年式でどの知見が利用できるのかが中々曖昧な部分もあり、覚え書きがてらその辺の情報を整理していきます。

また、本稿はあくまで素人の覚え書き程度のものなので、このような流用を推奨するものではありません。心配な方は絶対に純正の部品を使用することをおすすめします。

今回我々の中で、国内メーカー部品を使ってクラッチ交換をした車種は以下の通りです。

  • KTM 125EXC SIXDAYS 2012年式
  • KTM 125EXC SIXDAYS 2014年式
  • Husqvarna TE125 2016年式

対象部品

今回対象とする部品は以下の3点のセットです

所謂、クラッチ交換での基本3点セットですね。

流用理由

クラッチ交換での部品で、国内レーサーのものを流用する理由としては、ずばり

安いから

です。貧乏人が外車に乗るな。という感じですが、KTMから出ている上記3点がセットになったCLUTCH KITというのが約27000円で買えます。 が、これを国内メーカーのもので流用すると、、おおよそ半額以下になります。

また、KTMなら手元に来るまで最速で1週間くらいですが、国内メーカーの部品ならwebikeで翌日には届きます。クラッチが焼けたりした時に安心(?)な部分があります。(まずクラッチを焼くな)

対象車種

今回我々が交換した車両以外にも適合する車種がいくつかあります。パーツリスト等を凝視した結果以下の車種では同様の流用が効くはずです。

  • KTM 125EXC 06-16
  • KTM 125SX 06-16
  • KTM 200EXC 06-16
  • KTM 150XC-W 16-
  • KTM 125XC-W 17-
  • KTM 150SX XC 08-16
  • Husqvarna TE125 14-16
  • Husqvarna TE150 17-

※17以降の新型エンジンのSXやTXについてはプレート類の厚さは同じものの、大きさ等は未確認です。

クラッチプレートの流用

クラッチプレートはホンダ車のものが使用できます。 KTMではアルミ2枚、スチール4枚の計6枚です。

  • 22321-KA3-710 アルミ CR125系
  • 22321-KF0-770 スチール CRF250 XR系

エンデューロ用に耐久性を重視し、全てスチールにする人も多いです。 私も今回6枚全てスチールにしてみました。若干トルク感が上がったような気が…?

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交換した際の画像。左から取り外したKTMアルミ、取り外したKTMスチール、新品ホンダスチール。形状・厚さ共に全く同じと言っても過言ではないです。

1枚約650円(2018年3月現在)なので、6枚で3900円。

フリクションプレートの流用

フリクションプレートもホンダのものが流用できます。

  • 22201-KRN-670 08年くらいまでのCRF250系
  • 22201-KRN-A10 08-10のCRF250系

あるブログで部品番号が変わったので要確認とあったので購入、使用してみました。どちらでも問題なかったです。

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上記2つの画像。

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摩擦材の間隔が多少異なる程度

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厚さは3.0mm。KTM純正と同様です。

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フリクションプレートはホンダのものと刻印(KA3とあるやつ)も同じで、全く同じものなんじゃないの感じです。某H社の方がゴニョゴニョと言っていた気がします。

フリクションプレートは1枚940円ほど(2018年3月現在)。7枚使用するので、合わせて約6580円です。

クラッチスプリングの流用

スプリングについては流用候補がたくさんありました。インターネット上でも色々な流用情報が散見されました。

WR250は結構有名なやつです。RM125は先日友人に教えてもらいました(実績あり)。125XはよくWR250の互換として挙げられているので、理論上125EXC系にも使えるということになります。

詳細な計測データをまとめました
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素人採寸ではあるので、完璧な計測データではありません。コストを意識すると1本180円ほどのRM125スプリングが圧倒的です。

5本使用するので、合わせて900円。安い。

最後に

クラッチ交換に必要な3点セットで12000円以下で収まります。本当に半額です。素晴らしい。

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今回見た限り、ハウジングについては少し痕があるくらいで、まだ段付きと呼べるような摩耗はありませんでした。

頂いた情報によると、もしCRF系とハウジングも流用可能であれば、CRFのものはカシマコートされているので段付き摩耗に強いとか。機会があったら可能か調べてみたいです。

最後に、冒頭でも記載しましたが、ここに記載した流用情報によって純正とは違った感触や、不具合が出る可能性がありますのでご注意下さい。予算や納期が許すなら純正品が一番です。

ゴーグルの曇り対策に使える3つの方法

ゴーグルの曇りに苦しめられてきた我々

ゴーグル、めっちゃ曇りますよね。特にアベレージの速度が低く、難所でのイゴイゴも多いハードエンデューロではより曇りやすいかと思います。雨天時や気温が低い季節なんかはもう最悪に曇りやすいです。曇ると視界が制限されて危ないので、結局一時的に外すしかありませんが、外すと目を守れていないという不安もありますし、実際に怪我をする危険もあります。やはりゴーグルは曇らないのがベスト。

今回は色々試した中でもそれなりに効いた3つの方法を紹介します。

そもそもなんで曇るんだっけ

バイク競技だけでなく、ウィンタースポーツやサバイバルゲーム等ゴーグルを着用するスポーツでは同様ですが、基本的にゴーグル内部と外(外気)との温度差で曇りが生じます。温度が高いと水蒸気を多く含んでいられますが、温度が低いと含んでいられる量が少なくなるので、細かい水滴になるというアレです。 なので、解決策は只一つ。

外と中の温度を一定にすればいい訳です。

その為には、やはりとにかく通気させること。外の空気を取り込んで、中の温度が上昇するのを防ぐしかありません。

1. 通気の妨げになるスポンジは除去する

まず、通気させることに対して邪魔になってしまうスポンジを除去しましょう。例として100%のRACE CRAFTゴーグルでやっています。

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フレームの上下にある隙間を覆うスポンジは通気抵抗になりそうなので全て剥がしてしまいます。

こうすると砂埃舞うモトクロスコースなどでは中に砂が入ってきてしまいそうですが、今回はとにかく曇らないゴーグルにしたいのでその辺の機能は若干切り捨てることにします。

2. レンズに穴を開けてみる

次にレンズに穴を開けて更に外気を取り込めるようにします。(余談ですが、100%のレンズは全グレード共通なのが良いですね。複数持っていても使いまわすことができます。)

だいたいどこのメーカーもクリアレンズなら1枚1500円前後が多いです。オフロード走行をしていると、綺麗に使おうとしていても細かいキズがついてしまうのは避けられないので、レンズが安いと助かります。

レンズを外し、文房具の穴開けパンチで縁に沿っていい感じに穴を開けます。

穴を開けたレンズはこんな感じです。
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この方法を上記のスポンジ除去と同じように、外気を多く取り込めるようにはなるものの、やはり砂埃が舞うような環境だと当然ながら中に入ってきてしまいます。が、この2つを試すだけでも如実に曇りにくくなりますので、曇り対策という意味ではかなり有効かと思います。

3. 曇り止め剤を散布する

上記2つでも何もしない状態から比べるとかなり改善しましたが、やはり雨の日や真冬に白井の沢なんかでイゴついてると曇ってしまいました。

そこで試したのがこのスイミングゴーグル用の曇りどめです。

SWANS(スワンズ) スイミング ゴーグル くもり止め スイマーズデミスト SA-30B

SWANS(スワンズ) スイミング ゴーグル くもり止め スイマーズデミスト SA-30B

これを洗って綺麗にしたゴーグルのレンズの内側に薄く塗り広げます。

その後、水で洗い流して残った水滴はティッシュ等で優しく拭き取ります。

一見なにも変化がありません。液剤を塗布していないゴーグルの外側から息をハァ〜〜と吹きかけると、このように曇りますが、

液剤を塗布したゴーグルの内側からいくら息を吹きかけでも全く曇りません。これはまじで凄い。

これを塗ってからコースで練習を行いましたが、その日は一日中曇りませんでした。初めてかもしれない。塗ってから日が経つと徐々に効果が薄れていくようなので、マメに塗ってあげましょう。私は毎週末走ったらゴーグルの清掃ついでに塗るようにしました。

それでも曇るなら…

以上、それなりに曇らなくなる3つの方法を紹介しましたが、人によっては発汗量や発熱量が凄まじく、これでも曇ってしまう人がいるかもしれません。まだ他にも方法がありそうなので、箇条書きで記載しておきます。

曇りにくいゴーグル(レンズ)にする

そもそも、曇りにくいゴーグル(レンズ)にしてしまえ。という方法です。

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ARIETEのゴーグルは他のゴーグルに比べて曇りにくいことで有名ですね。某氏は「普通に曇った」といってましたが…
Enduroというシリーズは初めからレンズに穴が空いた加工になっているようです。

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レンズ自体をタブルレンズにする方法もあります。タブルレンズはオンロードヘルメットのピンロックシールドや、ダブルウォールのマグカップと同様の原理で、二枚のレンズを重ね合わせたような構造で一枚のレンズになっており、その隙間の空間は温度の変化を受けにくいことから、シングルのレンズよりは格段に曇りにくくなってます。

が、個人的な経験としては、昨年の台風の中の信州大町HEDに満を持して100%のタブルレンズで挑みましたが、スタート前にはすでに曇り初めており、苦笑いした思い出があります。

加えて、私が選んだダブルレンズがベンチレーション付きなのも良くなかったのかもしれません。ベンチレーション付きのレンズでは上部に二層のレンズの挟まれた空間に通じる通気口が設けてあり、万が一でもレンズに挟まれた空間が曇らないようにするという構造になっています。が、大町のレースの際にはこの穴から泥水が入りまくり、絶対に拭くことができない二枚のレンズに挟まれた空間が汚れる、且つ曇るという最悪の状態になりました。

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赤い部分がベンチレーションです。大雨の時は選択しない方がいいかもしれません。

ベンチレーションから泥水が浸水したダブルレンズは、隙間部分を洗うのが非常に困難です。加えて非常に乾きにくいので大変です。タブルレンズにするならベンチレーションがない方が良い気がします。

浮かす

ゴーグルを物理的に浮かせて顔から離し、通気させる方法です。この論理は非常に理にかなっている部分があり、屋外でメガネやサングラスをしていても、密閉されている訳ではないので通常では中々曇らないことからも正当性を感じられます。

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ゴーグルを物理的に浮かせるAIRFLAPSというアイテムがあります。

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これは使用したことはないのですが、効果的であるという話も良く聞きます。ただ条件によってはそれでも曇ってしまうこともあるみたいです。浮かせることによって若干視界にゴーグルの縁が入るようになることも、気になる人にとってはデメリットなのかもしれません。

金網

サバイバルゲームのゴーグルのように、網戸のような細かい金網をレンズにしてしまう方法です。自作する人も多いようです。

友人が送ってくれた例としてはこんな感じのよう
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実際これが最強では?と思いましたが、中々そうもいかない部分が。自作網ゴーグル経験者の方曰く、やはり強度に不安が残るのと、雨等で水滴がつくと表面張力により網目に張り付き、視界が悪化してしまう等があるようです。また水滴が光で反射する点も懸念として挙げられます。その辺のデメリットはありますが、ドライの場所を練習で走る分には十分に活躍しそうな雰囲気がありますね。

メガネ型

いわゆる、業務用の保護メガネです。透明のサングラス等でも良いですね。保護メガネとして売られているものは価格が安くていいですね。
中でも識者に勧められたのがこの保護メガネです。

VFコーティングというコーティングがされていてかなり曇りに強いです。何回も使用するとコーティングが落ちたのか、曇るようになってしまいましたが、曇りどめ剤を使うことによってまた機能が戻りました。わずか22gという超軽量なのもいいですね。装着感がほぼありません。

ゴーグルに比べると防御範囲が狭くなってしまいますが、最低限目は守れるので、何もつけないよりは遥かにマシだと思います。ゴーグルの予備として持ち歩くのも良いですね。

複数装着(予備を持ち歩く)

元も子もない話ですが、極論を言うのであればこれに終始すると思います。海外のレース等でも、複数ゴーグルを装着し汚れたら交換、使い方も結構見かけますね。泥跳ねであればティアオフやロールオフで対応可能ですが、めちゃくちゃに曇ってしまった場合はやはり交換するのが一番手っ取り早いです。中でも曇りやすいハードエンデューロはレース中に停車するシチュエーションもあると思うので、途中でつけかえすることも十分に可能かと思います。

いくつか紹介してきましたが、やはり曇りによる視界の悪化はライダーによっては大敵です。目は怪我すると取り返しのつかない部分なので、出来る限りの対策をして、ゴーグルを装着したままガードできるようにしたいところです。